リオ五輪から東京五輪への道

いよいよリオ五輪が始まりますね。

8月5日午後8時(日本時間同6日午前8時)からの開会式。それに先立ち、日本時間8月5日午前10時からは、サッカーの男子1次リーグB組の日本代表が初戦(対ナイジェリア)を行い~残念ながら4-5で負けてしまいましたが~日本選手団の先陣を切りました。

今回の五輪は、次回2020年に東京開催を控えていることで“特別”です。代表選手として戦う側も、手に汗して観(み)る側も、4年後の動向をまず、念頭に置くことが必要となるでしょう。

その4年後に向けて8月3日(日本時間同4日)、国際オリンピック委員会(IOC)はリオデジャネイロで総会を開き、2020年東京五輪での追加種目を承認。大会組織委員会が提案した「野球・ソフトボール」「空手」「スケートボード」「スポーツクライミング」「サーフィン」の5競技18種目が正式に行われることが決まりました。

追加種目システムは、IOCが開催都市の利益を配慮して提案を受け入れる、というものですが、野球や08年北京五輪で優勝したソフトボールは、日本にしてみれば何としても復活させたい競技であり、それはそれでうれしい出来事には違いありませんが、一方、競技種目というよりは、遊びの延長線上にあるスケートボードやスポーツクライミング、サーフィンなどは、若者のスポーツ離れを懸念するIOCの意向を考慮したような提案にも感じられました。

それは、記者仲間たちも同様のようで、彼らは「まあ、さまざまなスポーツが五輪の種目となって競われる機会を与えられることはいいことだよ。が、一番の問題は“継続性”だろうな」と指摘していました。

例えば過去3度、採用候補に挙げられながら見送られてきた空手は、世界空手道連盟(WKF)の傘下にある全日本空手道連盟(全空連=笹川堯会長)が主体となって採用活動を行ってきました。

少年たちの憧れとしての五輪

東京五輪での採用決定は、まさに長年の悲願達成といったところでしょうが、喜びは別として一歩踏み込めば〈では五輪の場ではどんなルールで試合が行われるのだろうか〉ということが大きな問題点となります。

空手は現在、組手が男女各3階級計60人参加、形が男女計20人参加、が明らかになっています。つまり、1種目10人という小規模競技となり、東京五輪だけの“一過性”ならともかく、今後への継続性を考えるなら、規模の拡大も必要になってくるでしょう。

それに関わってくるのが・・・五輪での競技ルールです。現段階では、全空連の試合で採用されている〈寸止めルール〉で行われることになると思われますが、空手の試合は各流派、さまざまなルール~例えば防具を付けたり、あるいは顔への打撃なしのフルコンタクトだったり~で行われています。

五輪での競技採用が、子供たちの憧れを生み、底辺の拡大・普及、を大きな目的とするなら、さまざまなルールで空手を学んでいる子供たちの憧れに差別が生じます。

その意味では、五輪用の統一ルールをつくり、フルコンタクト空手でも寸止め空手でも、また防具空手でも、誰でも統一ルールの下で戦えるように持っていくことが、五輪という舞台で空手の試合を行う条件であるような気がします。

ソフトボール同様に08年北京五輪以来、3大会ぶりの復活となった野球は、日本にとっては気合の入るところですが、これも世界に目を向ければ、地域が限られ、継続性への危機とは抱き合わせの情勢にあることは、依然として否めないでしょう。

北京五輪で指揮を執った星野仙一氏(現・プロ野球「楽天」副会長)は、8月5日付のスポニチ本紙で競技定着案として〈アマチュア主体〉を提言しています。

〈(略)プロは“プロ枠”として5人くらいを選抜し、アマチュア主体でメンバーを構成すればいいのではないか。アマチュアには世界的な大会がない。年々、社会人チームが減少している中、五輪が目標になればその歯止めにもなる。五輪が野球少年の夢のひとつになればいい。(略)〉

112年ぶりに五輪種目に採用されたゴルフで日本の松山英樹(24=LEXUS)ら世界のトップが続々と不参加を表明したように、プロにとって五輪は最大の目標とはなりえません。

星野氏の提言は、核心をついていますね。私は共感を覚えます。

追加種目として承認され、チャンスを得た各競技は、喜びだけでなく、定着を念頭に置いて五輪の意義を考慮してもらいたいと思いますね。
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プロフィール

佐藤 彰雄

Author:佐藤 彰雄
◆生年月日 
1944年(昭19)8月生まれ
◆出身 
神奈川県
◆プロフィール
スポーツニッポン新聞社在職中は運動部記者として大相撲、野球、ゴルフ、ボクシング、格闘技などを幅広く取材・執筆。
現在はフリーの立場でボクシングを中心に取材活動を続けている。
ゴルフのマスターズなど海外取材経験も豊富。

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