人々に活力を与えるスポーツの力

熱戦を繰り広げるリオ五輪での日本勢の勢いが止まりません。

大会第11日の8月16日(日本時間)も、ラジオでは早朝の時間帯、卓球の男子団体で日本が準決勝(対ドイツ)を突破! 決勝進出で銀メダル以上を確定させ、この種目で日本初となるメダル獲得の快挙を告げていました。

水谷隼(27=ビーコン・ラボ)、吉村真晴(23=名古屋ダイハツ)、丹羽孝希(21=明大)の3人で臨み、2勝1敗の後、第4試合で水谷が3-0で勝利したものでした。

また、体操の男子種目別でも“ひねり王子”の白井健三(19=日体大)が跳馬決勝で新技「伸身ユルチェンコ3回半ひねり」を1回目に決め、2本平均15・449点で銅メダルの獲得が報じられました。

白井は前日の第10日(日本時間8月15日)に行われた得意の床運動でまさかの4位に終わっており、跳馬の銅で悔しい思いをちょっぴり晴らした形となりました。

テニスの男子シングルスで錦織圭(26=日清食品)が銅メダルを獲得、日本勢のこの競技でのメダル獲得は、1920年アントワープ大会以来、実に96年ぶりの快挙だったり、また、前半戦での柔道陣、競泳陣の活躍など、日本勢が世界の舞台で活躍するとき、決まって思い出されることがあります。

かつて知人が話してくれた言葉です。

テレビ局に勤務していたその知人は、ある時期、体を壊して長期入院を余儀なくされました。

「入院中はスポーツ紙に本当にお世話になった。毎朝、スポーツ紙を読んで、どれだけ元気をもらったか分からない」

退院後、知人はこう言いました。

応援するプロ野球チームが勝つ。世界を相手に日本人選手が活躍する。人が生み出すスポーツの力は、世相の変化や好不況の波を超えて“永遠”であり、それは、思いもかけなかった知人の言葉によって、どんなときでも、弱った人たちを励ます応援歌になっているのだなァ、とつくづく、知らされたものでした。

敗戦もまた“輝くもの”であってほしい!

東日本大震災に見舞われた2011年3月11日後の7月、女子サッカーの日本代表「なでしこジャパン」がW杯ドイツ大会を制した快挙が、どれだけ日本中を勇気づけたことか、を振り返ると、スポーツというものは、たかがスポーツ、されどスポーツ、それが持つ力は大きいですね。

もちろんスポーツの試合にあって、皆が勝者なら言うことありませんが、一方、悲しみに打ち沈む敗者もまた、必ずそこにいます。

負けの形を分けてみると-

①接戦の末の惜敗。
②持てる力を発揮したが届かずに敗北。
③持てる力を発揮できずに敗北。
④歯が立たない敗北。

-大きく分けるとこんな具合になるでしょうか。

リオ五輪での勝負を見てみると、例えば「金」を狙っていたが敗れ、敗者復活戦、3位決定戦を勝ち抜いて「銅」となった柔道陣のようなケースは、ほとんどが①に該当するでしょうね。

卓球の女子シングルスでメダル目前で敗れた福原愛は②。競泳背泳ぎの入江陵介の惨敗は、世界のレベルアップに対して④に近い敗北となっており残念でした。

112年ぶりに復活したゴルフでも、片山晋呉の下位低迷は、ゴルフファンのブーイングを浴びても仕方がないような③でしたね。

後半戦から始まった陸上競技は、だいたい②や④の海外勢のレベルアップに追いつかない日本勢の苦戦が目につきます。そんな中、女子マラソンの完敗はどうしたことでしょうか。

女子マラソンで活躍を続けていた日本勢の最大の武器は、これまで、耐久力の強さと粘りによるものだったように思いますが、トラック同様のレース運びを苦もなくこなしてしまう、このところのケニアやエチオピア勢の強さの前に④の敗北を余儀なくされた日本は、考えを変えなくてはならないところに来ているような気がします。

まあ、しかし、負けることは仕方がないとしても、やはり、こうした世界の舞台にあっては、せめて〈輝く敗戦〉を見せてもらいたいものです。

その戦いが、多かれ少なかれ、どんな形であっても、人々に勇気や元気を与えているのだ、という役割を考えれば・・・ですね。
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プロフィール

佐藤 彰雄

Author:佐藤 彰雄
◆生年月日 
1944年(昭19)8月生まれ
◆出身 
神奈川県
◆プロフィール
スポーツニッポン新聞社在職中は運動部記者として大相撲、野球、ゴルフ、ボクシング、格闘技などを幅広く取材・執筆。
現在はフリーの立場でボクシングを中心に取材活動を続けている。
ゴルフのマスターズなど海外取材経験も豊富。

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