五輪でメダリストになるということは

以前、地域を拠点にスポーツを指導する方々と話す機会を得ました。

指導のテーマや課題などが次々に語られる中、この時期、学校の部活動での体罰問題がクローズアップされていたこともあり、自然にその話題へと進みました。

A氏が言います。

学校の部活の上下関係が嫌でクラブへ移行する子供たちが増えていますね。子供たちは、そこで縛られず、自由な雰囲気の中でノビノビと、自分の考えで自分の目標に向かって邁進することを望んでいますね

B氏が言いました。

一番の問題は、本人がスポ-ツを通して何を学ぶか、ということなんですけどね。理不尽かもしれないが、学校の部活で上下関係とか礼儀や挨拶をキチンとするとかは、日本の体育会の良さであり、ずっと生きているのではないかと思います。最近は、すぐに批判を受けるので、教える側が怖がってやらなくなっていますけどね

学校の部活での体罰問題が表面化する原因となった“暴力”は論外としても、紙一重にある“愛のムチ”としての厳しい指導は、位置づけが難しいところにあります。

2013年2月、文部科学省から提示されたガイドライン案は、腕を引っ張ることさえ要注意、理由づけが必要とされ、学校での指導として認められる対応と体罰との区別を明確に示すことが求められることになりました。

しかし、ね・・・とC氏が言いました。

テレビで井村さん(雅代氏)を取り上げていたので興味深く観(み)たんですけどね。彼女の人を惹きつける強い力に凄さを感じましたね。技術だけでなく精神的なもののレベルが高い。指導者としての力量というか、体罰問題などで指導者も難して立場に追い込まれていますが、そうしたものを超えて指導者の指導力によって触発される可能性もあるのではないか、とつくづく思いました

「毎日が地獄だった」井村イズム

井村雅代氏(66)は、シンクロナイズドスイミングが五輪の正式種目となった1984年ロサンゼルス大会から6大会連続して、日本代表コーチとして日本代表のメダル獲得に貢献しています。

2004年アテネ五輪を最後に退任し中国代表コーチに転身。中国代表の08年北京大会、12年ロンドン大会でのメダル獲得を実現させています。

ちなみに井村氏を欠いた日本代表は、12年ロンドン大会でメダル獲得を逃しています。

14年に日本代表コーチに復帰し、15年からは監督に就任して今五輪に臨んでいますが今回、乾友紀子(25=井村シンクロ)&三井梨紗子(22=東京シンクロ)のペアが、デュエットで銅メダルを獲得。1950年(昭25)8月16日生まれで66歳の誕生日を迎えた井村氏へ嬉しいバースデ-・プレゼントを贈ることが出来ました。

涙を流して井村氏と感激の抱擁を繰り返した快挙の2人でしたが、三村が口にした「毎日が地獄のようだったので・・・うれしい」の言葉が印象に残りました。

エースの乾でさえ「怖い」とトイレに閉じこもり「逃げ出そうと思った」とも言います。

日本代表の指導者に復帰した井村氏は、まず、選手たちの体形が丸くなり、脂肪がついていたことにア然としたそうです。

すべてはそこから始まった鬼の特訓-。

暴力沙汰はなかったにしても、紙一重のスパルタ方式は日常的だったでしょうし、まさに日々、選手にとっては地獄だったことでしょうね。

そして・・・その厳しさを支えていたのが、テレビの中の井村氏にC氏が感じた〈指導力の強さ〉だったのではないかと思います。

始まったレスリング女子では、48キロ級の登坂絵莉(22=東新住建)、58キロ級の伊調馨(32=ALSOK)、69キロ級の土性沙羅(21=至学館大)が、そろって金メダルを獲得しました。

中でも伊調は、女子で史上初の4連覇を達成! ここに至るまでは、シンクロ選手同様の地獄の日々だったろうし、五輪でメダリストになるということは、多かれ少なかれ、厳しい紙一重の日々を送っているということなのでしょう。

さて・・・4年後、指導力が問われる2020年東京五輪では、どういう選手たちが台頭してくるのでしょうね。
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プロフィール

佐藤 彰雄

Author:佐藤 彰雄
◆生年月日 
1944年(昭19)8月生まれ
◆出身 
神奈川県
◆プロフィール
スポーツニッポン新聞社在職中は運動部記者として大相撲、野球、ゴルフ、ボクシング、格闘技などを幅広く取材・執筆。
現在はフリーの立場でボクシングを中心に取材活動を続けている。
ゴルフのマスターズなど海外取材経験も豊富。

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